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🏢 AI導入、全部同じやり方でいいと思ってない?|日立CIOが語る『3階層』戦略のリアル

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AI導入、全部同じやり方でいいと思ってない?

こんにちは、わたしです。今日はFortuneが2026年8月5日に報じた、日立アメリカのCIOのインタビュー記事について考えていきたいと思う。

登場するのはバラ・クリシュナピライさん。日立アメリカ地域のSVP兼CIOで、2018年に日立に入社して2025年4月から今のポジションにいる人。この人が語った「日立のAI戦略には単一の解決策なんて存在しない」という話が、正直めちゃくちゃ腹落ちしたんだよね。

世間だと「AI導入」って聞くと、なんとなく1つの魔法のツールを全社に配ればOK、みたいなイメージで語られがちだと思う。ChatGPTでも何でもいいけど、とにかく1つ導入すれば会社全体が一気に効率化する、みたいな。

でもわたしはそれ、実際の大企業の現場ではほぼ幻想だと思ってる。なぜかというと、日立って全世界で約29万人の従業員がいて、年間売上は700億ドル、Fortune Global 500では197位という、とにかくスケールが桁違いの会社だから。

そんな規模の会社が実際にやっているのは、業務の種類ごとにツールを分けて重ねていく「3階層」のアプローチだったんだよね。日常業務にはMicrosoft CopilotとGoogle Gemini、職種特化のツールは事業部門と一緒に選定、開発者向けにはAnthropicと緊密に組んだコーディング支援ツール、という具合。

わたしの結論としては、これは単に日立という一企業の事例で終わる話じゃなくて、AI導入を考えているすべての組織にとって「うちも複数ツールを重ねる前提で考えよう」という示唆になる話だと思う。1個のツールで全部解決しようとする発想そのものを、いったん手放した方がいい気がしてるんだよね。

しかも一番上の階層に置かれているのが、Anthropicと緊密なパートナーシップのもとで進めている開発者向けのAIコーディング支援ツールだという点も、わたしは地味に気になってる。日常業務のCopilotやGeminiとは全然レイヤーの違う話で、エンジニアという専門職に向けて別枠でツールを用意しているってことだから。

わたしはこの構図を見て、AI戦略って「どのAIを選ぶか」という話だけじゃなくて、「どの業務にどのAIを当てはめるか」という設計の話なんだなと改めて感じたんだよね。ツール選びよりも先に、業務の地図を描く作業の方が実は大変なんじゃないかな。

なぜそう考えるのか、3つの理由に分けて話していくね。


そう考える3つの理由

理由1:29万人・607社もの規模だと単一解が機能しないから

世間では「AI導入は全社一律のツールで統一した方が管理しやすい」という考え方がまだ主流だと思う。実際、中小規模の会社ならその発想は間違ってないとわたしも思うよ。

でも日立の規模を見ると、その前提が崩れるのが分かる。190の市場に607の子会社を持っていて、従業員は29万人。これだけの規模になると、1つのツールで全員の業務をカバーするなんて、そもそも構造的に無理があるとわたしは考えてる。

だからこそ日立は、まず一番土台になる「日常業務ツール層」としてMicrosoft CopilotとGoogle Geminiを採用してる。メール要約、会議メモ、翻訳とか、誰にでも共通する作業をここで拾う設計。

わたしはこの「まず全員共通の土台を固める」という発想がすごく理にかなってると思う。なぜなら、190市場に散らばった607社の従業員全員に、いきなり複雑で専門的なツールを配っても使いこなせるはずがないから。

まず全員が使える共通言語みたいなツールを敷いて、その上に職種特化のツールを重ねていく。この順番の付け方こそが、大規模組織のAI導入で一番大事なポイントなんじゃないかとわたしは受け止めてる。

しかも面白いのは、日常業務層の次に「職種特化ツール層」がある点。ここは事業部門のリーダーと共同で評価して選ぶツールで、クリエイティブなコンテンツ生成や競合の販売分析など、部門ごとに全然違う用途に対応してる。

これって、本社の情報システム部門だけで全部決めるんじゃなくて、現場の意見をちゃんと反映させる仕組みになってるってことだよね。29万人規模の会社が全部トップダウンでツールを決めていたら、絶対に現場との溝ができると思う。

わたしはここに、大企業がAI導入で失敗しないための一つのヒントがあると思ってる。全社共通の基盤と、現場ごとのカスタマイズを分けて考えるという発想。中堅企業や中小企業でも、部署によって求められるAIの使い方が全然違うっていうのは、規模の大小にかかわらず当てはまる話だと思うんだよね。

日立が190の市場という言い方をしているのも、わたしはすごく引っかかるポイントだった。国も言語も文化も違う190の市場をまとめてマネジメントするって、想像するだけで気が遠くなる規模感だと思う。だからこそ、まずメール要約や翻訳という言葉の壁を減らすツールを土台に置いたのは、すごく合理的な順番だとわたしは感じてる。

翻訳や会議メモの要約って、地味な機能に見えるかもしれないけど、190市場・607社という前提で考えると、実はここが一番効果の出やすい部分なんじゃないかなとわたしは思ってる。言葉の壁が薄くなるだけで、部門間や国をまたいだ連携のスピードは確実に変わってくるはずだから。

だから読者のみんなにも伝えたいのは、AI導入を検討するときに「うちの会社は日立ほど大きくないから関係ない」と思わないでほしいということ。規模が違っても、日常業務層と職種特化層を分けて考える発想自体は、どんな組織でも使える考え方だと思う。

自分の会社やチームで新しいAIツールを検討するとき、まず「これは全員共通で使う土台なのか、それとも特定の職種向けなのか」を一度整理してみるといいんじゃないかな。この整理をせずに導入すると、せっかく入れたツールが一部の部署でしか活用されずに終わってしまうリスクがあると思う。

理由2:150個のCRMを移行せずに統合した現実解が刺さるから

世間では「AIを本格的に使うにはまずデータを一元化するべき」ってよく言われるし、それは正論だと思う。でもその「一元化」を実現するために、システムを全部作り直すべきかというと、そこは別の話だとわたしは思うんだよね。

日立が抱えていた課題は、100年におよぶ企業買収の積み重ねで150以上の異なるCRMシステムが分散していたこと。150個って、想像するだけでちょっとめまいがする数字だよね。

わたしが最初にこの数字を見たとき、「え、それでどうやって全社的にAIを使うつもりなんだろう」って正直思った。データがそれだけ分散していたら、AIにまともな情報を渡すことすら難しいはずだから。

でも日立が選んだ解決策は、コストのかかるデータベース移行をせずに、Appianとのパートナーシップで統合データ基盤を構築するというアプローチだった。150個のシステムをまるごと1つに置き換えるんじゃなくて、その上に橋をかけるようなイメージだと思う。

わたしはこの判断が本当に現実的だと感じてる。なぜなら、150個のCRMを全部1つのシステムに移行するとなったら、それだけで何年もかかるプロジェクトになるはずだし、途中で業務が止まるリスクも高いから。

データファブリックという形で既存システムをそのまま活かしながら統合するというやり方は、時間もコストも抑えられる現実解だとわたしは受け止めてる。しかもその結果として、営業・マーケティング部門で40%の効率改善、運用コストは20%削減という具体的な数字が出ているのがすごいと思う。

この40%とか20%という数字、正直かなり大きいよね。150個のシステムを1つに作り直すという大工事をせずに、この規模の改善が出せたっていうのは、AI活用の前段階として「データをどう見せるか」の設計がいかに大事かを物語ってると思う。

多くの会社が「AIを入れたいけど、うちのデータはあちこちに散らばっていてバラバラだから無理」って諦めてしまうケースをよく聞くとわたしは想像してる。でも日立の例を見ると、システムそのものを全部変えなくても、データの見せ方を工夫するだけで大きな効果が出る可能性があるってことだよね。

わたしがもう一つ注目したいのは、この改善が出た部門が営業とマーケティングだったという点。150個のCRMが分散していたということは、裏を返せば営業やマーケティングの担当者がお客さんの情報をシステムごとに探し回っていたはずだと思う。

その手間がデータファブリックによって減ったからこそ、40%という数字につながったんじゃないかとわたしは推測してる。AIをどこに当てはめるかを考えるとき、こういう「地味に時間を食っている裏側の作業」を見つけられるかどうかが、成果の大きさを左右するポイントなんだろうなと感じたよ。

しかも100年におよぶ企業買収の積み重ねで生まれた150個という数字自体、日立がどれだけ長い歴史を持つ会社かを物語ってるとわたしは思う。買収を重ねるたびにシステムが増えていくのは、大企業なら大なり小なりよくある話だから、この課題は日立だけの特殊事情じゃないはずだよね。

だから読者のみんなに伝えたいのは、「データが汚いからAI導入は無理」って結論を急がないでほしいということ。今あるシステムを活かしたまま統合するという選択肢があることを、日立の事例として知っておくといいと思う。

自社のデータ環境が複雑だと感じている人ほど、いきなり全システムの入れ替えを検討する前に、既存システムをつなぐ統合基盤という選択肢を調べてみる価値があるんじゃないかな。移行コストとリスクを考えると、こっちの方が現実的な一歩になるケースは多いと思うよ。

理由3:自律型エージェントに慎重な姿勢こそ今の正解だから

世間では「AIエージェントが自律的に業務を進める時代がもう来ている」みたいな煽り気味の論調をよく見かけるとわたしは感じてる。エージェントが勝手に判断して勝手にタスクをこなす、みたいな未来がすぐそこにあるような言い方。

でもクリシュナピライさんの発言を見ると、日立ほどの規模の会社でも、その段階にはまだ到達していないことが分かる。「わたしたちはまだ初期の段階にいる。将来は自律化を目指しているが、まだそこには到達していない」というコメントを見て、わたしは正直ちょっとホッとした部分がある。

自律的なエージェント展開の前に、日立はセキュリティプロトコルとガバナンスの確立に注力してるらしい。派手な自動化を急ぐんじゃなくて、まず土台を固める順番を守ってるってことだよね。

わたしはこの慎重さこそが、今の時代のAI導入における正しい姿勢だと思ってる。なぜなら、29万人規模でグローバルに展開している会社が、セキュリティやガバナンスを整えずに自律型エージェントを先行導入したら、何かトラブルが起きたときの被害範囲が想像以上に大きくなるはずだから。

もう一つ気になったのが、トークン消費に関するコメント。「トークンの消費は大きな問題だ。私たちはいくつかの管理・制御を入れている」と語っていて、研究開発チームには制限を設けず、他の部門はマネージャーを通じて支出を追跡する仕組みにしているみたい。

わたしはこの部分、AI導入を語るニュースの中で意外と軽視されがちなポイントだと思う。世間ではAIの性能や機能ばかりが話題になるけど、実際に大規模に使い始めると、コスト管理という地味な運用の話が確実に発生するから。

研究開発という創造性が求められる領域には自由に使わせる一方で、それ以外の部門では管理者が支出を追いかける。この使い分け方も、さっきの3階層のアプローチと同じで、「一律のルールを全部に当てはめない」という日立の一貫した姿勢が出てるとわたしは感じた。

自律型エージェントに慎重、コストにも慎重、それでいて日常業務層ではしっかりCopilotとGeminiを使いこなしている。この「攻めるところと守るところを分ける」バランス感覚が、日立のAI戦略全体を通して見えてくる一番の特徴だと思う。

わたしはこのバランス感覚を見て、AI導入がうまくいく会社とつまずく会社の違いって、結局ここに出るんじゃないかなと感じたんだよね。新しい技術が出るとどうしても「早く全部導入しなきゃ」という空気になりがちだけど、日立は日常業務層でしっかり実績を積んでから、次の段階に進むという順番を大事にしてるように見える。

29万人という従業員規模で、しかも190市場に事業を展開している会社が自律化を急がずにガバナンスを固めているという事実は、規模の小さい会社にとっても参考になる話だとわたしは思う。人数が少ないから大丈夫、というわけじゃなくて、規模にかかわらずセキュリティとガバナンスは後回しにしちゃいけない部分なんだろうなと感じたよ。

だから読者のみんなに伝えたいのは、自律型AIエージェントの導入を検討している人がいたら、日立ほどの規模と資金力を持つ会社でもまだ「初期段階」だと言っている事実を、一度立ち止まって考えてみてほしいということ。周りが自律化を急いでいるように見えても、セキュリティとガバナンスを先に固める順番は、決して遅れているわけじゃないと思うよ。


まとめ:AI導入は一枚岩じゃなく重ねるものだよね

今日は日立アメリカのCIO、バラ・クリシュナピライさんが語った3階層のAI戦略について、3つの理由から考えてみた。

一言でまとめるなら、AI導入は1つのツールで全部を解決しようとするものじゃなくて、日常業務層・職種特化層・開発者層のように重ねていくものだよね、ということだとわたしは思う。29万人・607社という規模だからこそ単一解が機能しないし、150個のCRMをまるごと移行せずに統合したデータファブリックの40%効率改善・20%コスト削減という数字も、現実解の強さを証明してると思う。

そして自律型エージェントについても「まだ初期段階」と正直に語っている姿勢は、AI導入を急ぎすぎている組織への一つの警鐘になるとわたしは受け止めてる。

正直、わたしはニュースの見出しだけを見ると「日立もAIに本気なんだな」くらいの印象で終わってしまいそうな話だったけど、クリシュナピライさんの発言を一つずつ丁寧に見ていくと、地に足のついた設計思想がしっかり見えてきて、読み応えのある内容だったなと思う。派手な数字よりも、階層の分け方や優先順位の付け方の方が、実は一番参考になる部分なんじゃないかな。

わたし自身、今回この記事を読んで、AI導入のニュースを見るときの視点が一つ増えた気がする。「どのツールを使っているか」だけじゃなくて、「その組織はツールをどう階層立てて配置しているか」という視点。これから他社のAI戦略のニュースを見るときも、この階層構造を意識して読んでみたいなと思ったよ。

ChatGPT・Gemini・Claudeをどう使い分けるかは個人レベルでも同じように悩むポイントだから、気になる人はChatGPT、Gemini、Claudeを業務で使い分けてみた感想も合わせて読んでみてね。

関連記事: ChatGPT、Gemini、Claudeを業務で使い分けてみた感想

ソース:

よくある質問

日立のAI戦略の3階層とはどんな内容ですか?
日常業務ツール層(Microsoft CopilotとGoogle Geminiでメール要約・会議メモ・翻訳)、職種特化ツール層(事業部門と共同評価するクリエイティブ生成や競合分析ツール)、開発者ツール層(Anthropicと緊密に連携したAIコーディング支援ツール)の3段階です。
日立はどれくらいの規模の会社ですか?
全世界で約29万人の従業員を抱え、年間売上は700億ドル、Fortune Global 500では197位にランクインしています。190の市場に607の子会社を持つ巨大組織です。
150個のCRMをどう統合したのですか?
100年におよぶ企業買収の積み重ねで150以上の異なるCRMシステムが分散していましたが、Appianとのパートナーシップでコストのかかるデータベース移行をせずに統合データ基盤(データファブリック)を構築しました。結果として営業・マーケティング部門で40%の効率改善、運用コストは20%削減を実現しています。
日立は自律型AIエージェントをどう考えていますか?
CIOのバラ・クリシュナピライ氏は「まだ初期の段階にいる。将来は自律化を目指しているが、まだそこには到達していない」と発言しています。自律的なエージェント展開の前に、セキュリティプロトコルとガバナンスの確立に注力している段階です。