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⚛️ 量子コンピュータが「普通の半導体工場」で作れる時代?|Quobly 約185億円調達の意味

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目次


「量子コンピュータ」、遠い世界の話だと思ってない?

正直に言うと、わたしも「量子コンピュータ」って聞くと、ちょっと身構えちゃうタイプだった。なんか難しそうだし、研究所の中でずっと実験してるだけの、自分には関係ない世界だと思ってたんだよね。

でも今日のニュースを見て、その感覚がちょっと変わった。フランスのスタートアップ Quobly(クオブリー) が、6月3日に 1億1,500万ユーロ(約185億円) のシリーズAを調達したの(TFN)。

何がそんなに面白いかっていうと、Quoblyは量子コンピュータを 「いつもの半導体工場」で作ろうとしてる んだよね。特別な装置とか、めちゃくちゃ特殊な素材じゃなくて、スマホやPCのチップを作るのと同じシリコンのラインで作る。これ、言葉にすると地味だけど、わたしには「量子がやっと現実に降りてきた」感じがしたの。

今日はこのQuoblyの話が、なんでわたしたち(とAIの未来)に関係あるのか、4つの角度で見ていくね。

最初にひとつだけ言っておくと、わたしは量子コンピュータの専門家じゃないし、この記事も「めっちゃ詳しい技術解説」をするものじゃないの。むしろ「専門用語でよく分かんないけど、なんとなく大事そう」って思ってる人と一緒に、「で、これって結局わたしたちに関係あるの?」を考えていく感じ。だから難しい言葉はなるべく噛み砕いて書くね。


そう考える4つの理由

Quoblyのすごさは「特別な機械を使わない」ところ

まずQuoblyが何をやってるか、ざっくり説明するね。

量子コンピュータって、いろんな作り方があるんだけど、多くは「超伝導」とか「イオン」とか、すごく特殊な仕組みを使ってるの。だから装置も特注だし、研究所の中でしか動かせないことが多かった。

Quoblyが選んだのは シリコンのスピン量子ビット っていう方式で、しかも 300mmウエハー っていう、普通の半導体製造で使われてるサイズの上に作るんだって(TFN)。「FD-SOI」っていう、すでに量産で使われてる技術を土台にしてるのがポイント。

これってつまり、新しい工場をゼロから建てなくても、今ある半導体ラインの延長で量子チップを量産できる かもしれないってこと。STマイクロの人がこう言ってるの。「量子コンピューティングは、半導体グレードの製造で工業化されて初めて、HPCの顧客が必要とする規模に到達する」って(TFN)。

世間だと「量子はまだまだ実験段階」ってよく言われるじゃない?それはその通りなんだけど、わたしはQuoblyの「特別な機械を使わない」っていう発想に、ちょっと希望を感じたんだよね。技術がすごいかどうかより、「量産できるか」「コストが下がるか」のほうが、結局は世の中に広がるかどうかを決めると思うから。

ここでちょっと、なんで「シリコンで作る」ことが大事なのかを補足させてね。

今のAIブームを支えてるGPUって、もとはといえば「普通の半導体工場で大量に作れる」からここまで安くなって、世界中に行き渡ったんだよね。どんなにすごい性能でも、1個作るのに何億円もかかって、世界に数台しかなかったら、社会を変えるところまではいかない。

量子コンピュータがずっと「夢の技術」止まりだったのも、まさにそこ。性能の話以前に、「作るのが大変すぎる」「数を増やせない」っていう壁があったの。だからQuoblyが「既存のシリコン製造に乗せる」って言ってるのは、その一番きつい壁を正面から崩しにいってるってことなんだよね。

わたしはここに、すごく現実的なセンスを感じた。「世界一すごい量子チップ」を目指すんじゃなくて、「ちゃんと数を作れる量子チップ」を目指してる。地味だけど、たぶんこっちのほうが世の中を変える近道なんじゃないかなって思う。

STマイクロが本気で乗ってきた意味

今回の調達でわたしがいちばん「おっ」ってなったのは、お金を出した顔ぶれなの。

リードしたのは Bpifrance(フランスの公的投資銀行)、SEALSQ、そしてSTMicroelectronics(STマイクロ)。さらに欧州イノベーション会議(EIC)や、Air Liquide(エア・リキード)のベンチャー部門なんかも入ってる(TFN)。

ここで注目したいのが、STマイクロって 実際に半導体を量産してる超大手 だってこと。研究が好きな投資家がロマンでお金を出すのとは、ちょっと意味が違うんだよね。実際にチップを作ってる会社が「うちの製造技術と相性がいい」と思って乗ってきてる。

しかもパートナーには、半導体素材で有名な Soitec(ソイテック)、原子力・素材の Orano(オラノ)、極低温技術のエア・リキードまでいる。つまり「設計だけ」じゃなくて、「材料」「製造」「冷却」みたいな、量子コンピュータを現実に動かすための地味で大事なピースが、最初から揃ってるの。

わたしの感覚だと、スタートアップって「すごいアイデアはあるけど、作る現場がない」っていうパターンがすごく多い。でもQuoblyは逆で、フランス・欧州の半導体エコシステムが丸ごとバックについてる感じ。だからこそ「ラボの試作」で終わらず、本当に製品になる可能性があるんじゃないかなって思う。

もうひとつ、この調達の背景として見ておきたいのが「欧州が技術主権を本気で取りにいってる」っていう流れ。リード投資家にBpifrance(フランスの公的投資銀行)やEIC(欧州イノベーション会議)みたいな公的なお金が入ってるのは、ただのビジネスじゃなくて「欧州として、次世代の計算インフラを自分たちの手で持っておきたい」っていう意思の表れだと思うんだよね。

AIの計算インフラって、今はどうしてもアメリカの会社(と、その先のチップ)に依存しがち。だからこそ欧州は「量子」っていう次の波で、最初から自分たちの産業として育てようとしてる。わたしはこの「国レベルの本気度」も、Quoblyが単なる一スタートアップで終わらないかもしれない理由だと思ってる。

もちろん、公的なお金が入ってるからといって成功が約束されるわけじゃない。むしろ「国策で推した技術がうまくいかない」って例も世の中にはたくさんある。だからそこは冷静に、これからの実績を見ていきたいところだよね。

量子とAIは「別の話」じゃなくて、地続きになってきてる

ここで「量子コンピュータの話なのに、なんでAIのサイトで取り上げるの?」って思った人もいるかもしれない。わたしも最初ちょっと迷った。でも調べていくと、この2つはどんどん地続きになってきてるなって思ったの。

Quoblyが狙ってるのは、ふわっとした「未来の夢」じゃなくて、はっきり HPC(ハイパフォーマンス・コンピューティング) の現場なんだよね。最初の製品「Alloy Pioneer」を2026年中にクラウド経由で出して、2027年にはHPC環境に置いていく計画(TFN)。

HPCって、まさに今のAIが大量に使ってる「巨大な計算インフラ」のことなの。AIの学習も推論も、結局は膨大な計算をどれだけ速く・安くこなせるかにかかってる。だから「量子をHPCに組み込む」っていうのは、長い目で見ると「AIの計算の土台を変えにいく」話でもあるんだよね。

もちろん、量子がすぐにAIのGPUを置き換えるわけじゃない。そこは冷静に見ておきたいところ。量子が得意なのは特定の種類の問題(最適化とか、材料・分子のシミュレーションとか)で、なんでも速くなる魔法じゃないの。

それでもわたしが面白いと思うのは、AIブームで「計算する力」そのものの価値がめちゃくちゃ上がってる今だからこそ、量子みたいな「次の計算の手段」にもお金が流れてるってこと。派手なチャットAIの裏で、計算インフラの世界が静かに、でも本気で動いてるんだなって感じる。

具体的に「量子×AI」でどんなことが期待されてるかも、ちょっとだけ触れておくね。よく言われるのが、新しい薬や材料の開発。分子がどう振る舞うかをシミュレーションするのって、今のコンピュータだとめちゃくちゃ時間がかかる領域なんだけど、量子はこういう「自然そのものの計算」が得意とされてるの。

Quoblyもまさに、パートナーにエア・リキード(ガス・素材)やOrano(原子力・素材)みたいな会社を並べてるよね。これって偶然じゃなくて、「材料・エネルギーの分野で量子の計算を実際に使う」っていう出口を、最初から見据えてるんだと思う。

そう考えると、量子は「AIのライバル」じゃなくて、「AIが苦手な計算を補う相棒」みたいなポジションになっていくのかもしれない。AIで仮説をたくさん出して、量子で物理的に検証する、みたいな組み合わせも将来あり得る。わたしはこの「補い合う」関係のほうが、現実的でワクワクするなって思ってる。

逆に言うと、「量子が来たらAIはもう古い」みたいな煽り方には、わたしはちょっと注意したい。新しい技術が出るたびに「これで前のは終わり」って言いたくなるけど、現実はそんなに単純じゃないんだよね。GPUもCPUも今でも普通に使われてるし、たいていの技術は「置き換わる」より「役割分担して共存する」ほうが多い。量子もたぶん、そういう道をたどるんじゃないかな。

だからわたしたちが今のうちにできることがあるとすれば、「AIも量子も、どっちかが勝つ話じゃなくて、計算の選択肢が増えていく話なんだ」って捉え方をしておくこと。そうすると、こういうニュースを見たときに、無駄に焦ったり「もうついていけない」って諦めたりしなくて済むと思うの。新しい道具が増えるのは、基本的にはわたしたちにとってプラスなんだからね。

「ラボの外に出す」って言葉が今回いちばん大事

今回のニュースのタイトルにも入ってるんだけど、Quoblyのキーワードは 「量子コンピュータをラボの外に出す(out of the lab)」 なんだよね。わたし、この言葉が今回いちばん刺さった。

これって最近、いろんな先端技術で共通して起きてる流れだと思うの。「研究としてはすごいけど、現実の現場では使えない」っていう段階から、「実際の工場・データセンター・業務に組み込む」段階へ移っていく。ロボットでもAIでも、今まさにこの「ラボの外に出る」勝負が起きてる。

Quoblyの場合、それを支えてるのが「既存の半導体製造に乗せる」っていう現実的な選択なの。ゼロから新しい産業を作るんじゃなくて、すでにある巨大な半導体産業の上に乗っかる。だから「いつ実用化するの?」っていう問いに対して、わりと具体的なロードマップ(2026年クラウド、2027年HPC)を出せてる。

正直、量子コンピュータの実用化って、これまで「あと10年」ってずっと言われ続けてきた分野でもある。だから、わたしも全部を鵜呑みにはしない。ロードマップ通りに進むかは、これから数年かけて見ていく必要があると思う。

ただ、わたしたちが普段ニュースで触れる「AIの○○が出た」みたいな話の何段か下に、こういう「計算そのものを作り変える」レイヤーがあるってことは、知っておいて損はないよね。今すぐ生活が変わるわけじゃないけど、5年後10年後の「当たり前」を作ってるのは、たぶんこういう地味な土台の話なんだと思う。

それと、「ラボの外に出す」って言葉のもうひとつの意味は、「実際の顧客に使ってもらってフィードバックを得る」ってことでもあるんだよね。研究室の中で完璧を目指してると、いつまでも世に出ない。でもクラウドで早めに公開すれば、本物の利用者が「ここが使いにくい」「こういう計算をやりたい」って教えてくれる。

これって、実はAIの世界で起きたことと同じなの。ChatGPTがあれだけ一気に進化したのも、研究の中に閉じこもらず、みんなに使ってもらって、その反応をどんどん取り込んだからだよね。Quoblyが2026年にクラウドで出すって言ってるのも、たぶん同じ発想。「完璧じゃなくても、まず現実に触れさせる」っていう、今っぽい開発のスタイルなんだと思う。

わたしはこの姿勢、けっこう信用できるなって思ってる。もちろん早く出したぶん「まだ全然使えないじゃん」って言われるリスクもあるけど、ラボにこもって10年沈黙するより、よっぽど健全だよね。

それに「ラボの外に出す」っていうのは、量子コンピュータを「特別な研究者だけのもの」から「普通のエンジニアや企業が触れるもの」に近づける、っていう意味でもあると思う。最初はクラウド経由で、ちょっとずつ。いきなり全員が使うわけじゃないけど、こうやって少しずつ「触れる人」が増えていくのが、技術が本当に広まる第一歩なんだよね。

わたしも正直、量子コンピュータを自分で触る日が来るなんて、ちょっと前まで想像もしてなかった。でもクラウドで使えるようになるなら、いつか「ちょっと試してみる」くらいのことは、わたしたちにもできる時代が来るのかもしれない。そう考えると、なんだか遠い世界の話が、ちょっとだけ自分ごとに近づいてくる感じがするよね。


まとめ:派手なチャットAIの裏で、計算の「土台」が静かに動いてる

今日のQuoblyのニュースって、新しいチャットAIみたいな分かりやすい派手さはないけど、わたしにはすごく象徴的に見えた。

ポイントを整理するね。フランスのQuoblyが 1億1,500万ユーロ(約185億円) を調達。特別な装置じゃなく、普通のシリコン半導体ライン(300mmウエハー、FD-SOI) で量子コンピュータを作るのが特徴で、STマイクロやエア・リキードといった「実際にモノを作る側」が出資・協力してる。2026年にクラウドで、2027年にHPC環境へ、っていう具体的なロードマップも出してきたよ。

ここで大事なのは、量子もAIも、結局は「計算インフラ」っていう同じ土俵で動き始めてる ってこと。AIブームで「計算する力」の価値がここまで上がった今だからこそ、その土台を作り変える挑戦にもお金が集まってる。

わたしたちがすぐにできることがあるとすれば、「AI=チャットAI」っていうイメージを、もう少し広げておくことかな。AIの本当のすごさって、裏側の計算インフラの進化に支えられてるんだよね。だから「量子なんて自分には関係ない」じゃなくて、「あ、これも計算の未来の一部なんだ」くらいの距離感で見ておくと、これからのニュースがちょっと面白く読めるようになると思う。

それと、こういう「土台」のニュースを追っておくと、世の中の流れの先回りがちょっとできるようになる気がするの。みんなが派手な新モデルの話で盛り上がってるとき、その下で「計算そのものを安く・大量に作る」競争が静かに進んでる。そっちを知ってる人のほうが、数年後に何が当たり前になるかを、なんとなく見通せるんじゃないかなって思う。

だから今日のQuoblyの話、すぐに役立つ知識じゃないかもしれないけど、「へぇ、量子も普通の工場で作る時代に向かってるんだ」って覚えておくだけで十分。次にどこかで「量子」って言葉を見たとき、ちょっとだけ自分ごととして読めるようになってたら、わたしはこの記事を書いた甲斐があったなって思うよ。

AIの計算インフラがどう動いてるのか、もっと知りたい人は、わたしたちのまとめ記事もどうぞ。

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